Bootstrap4.xの使い方をBootstrap3.xからの変更箇所を交えて解説しています。
ツールの構築(Build tools)
Bootstrapに含まれるnpmスクリプトを使用してマニュアルを作成したり、ソースコードをコンパイルして、テストを実行する方法などを学習する。
ツールのセットアップ(Tooling setup)v4.6.0ツール変更
Bootstrapは、構築システムにnpm scriptsを使用。package.jsonには、コードのコンパイル、テストの実行など、フレームワークを扱う便利なメソッドが組み込まれている。
構築システムを使用してドキュメントをローカルで実行するには、BootstrapのソースファイルとNodeのコピーが必要。次の手順に従えばロックする準備が整う:
- Bootstrapのソースファイルをダウンロードして解凍し、依存関係の管理に使用するためNode.jsをダウンロードしてインストール(※推奨版の方をインストール)
- BootstrapのソースをダウンロードするかBootstrapのリポジトリをフォーク。
- コマンドライン(ターミナル/コマンドプロンプト)で、解凍したBootstrapのソースファイルがあるルートの
/bootstrap
ディレクトリに移動し、npm install
を実行して、package.jsonにリストされているローカル依存関係をインストール
完了すると、コマンドラインから提供されるさまざまなコマンドが実行可能。
【変更履歴】
npm scriptsを使用(Using npm scripts)v4.5.0ツール変更
package.jsonには、次のコマンドとタスクが組み込まれている:
タスク | 説明 |
---|---|
npm run dist |
npm run dist は、コンパイルされたファイルとともに /dist ディレクトリを作成。SassとAutoprefixerとterserを使用 |
npm test |
npm run dist と同じだが、ローカルでテストを実行 |
npm run docs |
ドキュメント用のCSS、JavaScriptを構築してlintでチェック。その後 npm run docs-serve 経由でドキュメントをローカルで実行 |
npm run
を実行すると、すべてのnpmスクリプトが表示される。
Sassコンパイラ(Sass)v4.6.0追加
Bootstrap v4は、Node Sassを使用してSassソースファイルをCSSファイル(構築プロセスに組み込み済)にコンパイル。独自のアセットパイプラインを使用してSassをコンパイルするときに、同じ生成されたCSSを作成するには、少なくともNodeSassが提供する機能をサポートするSassコンパイラを使用する必要がある。2020年10月26日をもって、LibSassとその上に構築されたパッケージ(Node Sassを含む)は非推奨になったため、今後も注意することが重要。
新しいSass機能または新しいCSS標準との互換性が必要な場合、Dart SassはSassの主要な実装であり、NodeSassと完全に互換性のあるJavaScriptAPIをサポート(Dart SassのGitHubページにリストされているいくつかの例外を除く)。
ブラウザのround(角丸)の問題を防ぐために、Sassのroundの精度を6(デフォルト、Node Sassでは5)に上げている。Dart Sassを使用する場合、コンパイラは10のround精度を使用し、効率上の理由から調整不可なので、これを調整する必要はない。
Autoprefixer v4.2.1ファイル変更
Bootstrapは、Autoprefixer(構築プロセスに組み込まれている)を使用して、構築時にいくつかのCSSプロパティにベンダープレフィックスを自動的に追加。そうすることでCSSの重要な部分を一度に記述できるようになり、v3のようなベンダーのmixinが必要なくなるので、時間とコードを節約。
Autoprefixerを経由してサポートされているブラウザのリストは、GitHubリポジトリ内の別のファイルに保存されている。詳細は .browserslistrc
(browserslistの項目)に記載。
【変更履歴】
- 【v4.0.0】
- v3.2.0で廃止されたVendor prefix mixinは削除
- サポート記載ファイル:
/build/postcss.config.js
⇒package.json
- 【v4.2.1】
- サポート記載ファイル:
package.json
⇒.browserslistrc
- サポート記載ファイル:
ローカルドキュメント(Local documentation)
ドキュメントをローカルで実行するには、基本的な組み込み、Markdownベースのファイル、テンプレートなどを提供するかなり柔軟な静的サイトジェネレータであるJekyllを使用する必要がある。開始方法は次のとおり:
- 上記ツールのセットアップをした後、
bundle install
を実行し、Jekyll(サイト構築)と他のRubyの依存関係をインストール - コマンドラインで
/bootstrap
ルートディレクトリからnpm run docs-serve
を実行 - ブラウザでhttp://localhost:9001を開く
Jekyllの使用方法の詳細については、Jekyllのマニュアル(英語)に記載。
※GitHubにある開発中のソースファイルのドキュメント(解説)をローカルで実行する場合は:
- Node.js、Ruby、Bundlerをインストール(ツールのセットアップを参照)
- "Clone or download"のボタンを押して、DownloadZIPファイルをダウンロードして任意の場所に解凍
- コマンドラインで、解凍したファイルの
/bootstrap-4-dev
ルートディレクトリに移動して、bundle install
を実行し、Jekyllと他のRubyの依存関係をインストール npm install
を実行して、Node.jsの依存関係をインストール(node_modules/
内にファイルが構築される)npm run dist
を実行して、dist/
内のCSSおよびJavaScriptファイルを再構築npm run docs-serve
を実行してドキュメントを構築(_gh_pages/
内にファイルが構築される)- ブラウザでhttp://localhost:9001を開く
トラブルシューティング(Troubleshooting)
依存関係のインストールで問題が発生したときは、以前のすべての依存関係のバージョン(グローバルやローカル)をアンインストール(node_modules/
を削除し、npm cache verify
を実行してキャッシュをクリアなど)し、npm install
を再実行する。